時計遺伝子

時計遺伝子(とけいいでんし、英 clock gene)は、概日リズム(体内時計)をつかさどる遺伝子群を指す。動物では period (per), Clock (Clk), cryptochrome (cry) などが知られている。時計遺伝子に変異が起こると、モデル生物では恒常条件下(恒常的な暗黒や連続照明)概日リズムが保てず、活動にリズムがなくなったり(無周期)、短い、あるいは長い周期(短周期、長周期)で行動するようになる。
概日時計は遺伝子調節のフィードバックに基づいている(Cell 7章 P460-462) 
今年、ある大学の先生の講演会で「時計遺伝子」のことについて知りました。 
地球上に生息するほぼすべての生物は,その体内に正確に時間を刻む分子機構を獲得しているそうです。 
視交叉上核に時計遺伝子の中枢がありますが,血管や肝臓といった各臓器にも時計遺伝子が存在しているのです. 
Period とClock という時計遺伝子が各臓器にあり,BMAL1 という時計遺伝子が制御しています.そのBMAL1 の遺伝子発現が各臓器の日内リズムを決めているのだそうです。 
現在、BMAL1 と,血圧変動や動脈硬化の進展の関係を検討されているのだそうです。 
さらに、その先生は、「時計遺伝子」だけでなく、まだ証明されていないが、「空間遺伝子」も必ず存在するはずだと言っていらっしゃいました。 
そして、病気は、この「時間」と「空間」のひずみによって起こってくるという、まるで宇宙物理学の講義を聴いているようでした。 
人体とは、まさに「宇宙」そのものなのだと思いました。