人生は完了

春の雨はやるせなし。

ものみな幸せに向かい動くかに見えて
取り残される気分つよし

老いた身には
この世に本質的に新しいこともなし
驚きも中程度
悲しみも泣くほどではなく
喜びも少量である

物事の整理分類は完了していて、
すでにある引き出しに、
またひとつしまわれるだけ。

新しい引き出しを用意することも、
もうめったにない。

こういう場合、人生は完了しているので、
まあ、よかったねというところか。