依存型うつ病

ある本の紹介文。

 近年ますますうつ病は増加の一途を辿っています。特に増加数を見てみると、男女ともに30~40代がピークとなっており、働き盛りの若い世代にうつ病が増加していることになります。加えて、近年のうつ病で注目すべき点は、若い世代を中心にうつ病の症状が変わりつつある点です。これらは「非定型うつ」や「軽症うつ」と呼ばれていますが、特徴は、「どこがうつ病なの?」と思わせる行動をとることです。
 通常うつ病とは「憂鬱な気分が続く」「悲観的な考えをする」「眠れない、食欲がない」などがありますが、彼らはよく眠り、比較的食欲も旺盛で、飲み会や趣味の集まりにも参加しますが、ちょっとしたことで感情が沈みこみやすく、会社には行けない、仕事はできないなどの症状を示します。彼らをよく観察すると、人に対する依存心が強く、人が自分をどう見ているか、どう評価するかに異常に過敏だといいます。
 本書では、このようなタイプのうつ病を「依存型うつ病」と呼び、若い世代に多いこの依存型うつ病の特徴や、それを生み出す時代背景や社会的要因にも触れています。
 また、うつ病の治療や、うつ病にならない心構えについてもまとめました。熟練の精神科医が書いた、現代型うつ病を知るのに最適な一冊となっています。


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私の定義で言えば
自己愛型性格を基礎とするうつ病である。