ネットにぴったりの無自覚型自己愛性人格障害

自己愛性人格障害のサブタイプ

1.無自覚型 oblivious narcissism
他者の反応に無頓着
高慢で攻撃的
注目の中心であろうとする
送り手であるが受け手ではない
他者に傷つけられる感情をもつことを受け付けない
DSM -IV の自己愛性人格障害の診断基準はこのグループとほぽ一致する。

2.過剰警戒型 hypervigilant narcissism
他者の反応にひどく敏感
抑制, 恥ずかしがり, 目立つのを避ける
注目の中心になることを避ける
他者の話に軽蔑や批判の証拠を注意深く探す
容易に傷つけられる感情を持つ:恥と屈辱の感情を起こしやすい
  →統合失調症の不全型とどう違うか?あるいは妄想性人格障害。過剰に被害的な受け取り方。

3.悪性の自己愛型 malignant narcissism
他者に無関心
攻撃的・衝動的: 自分や他者に攻撃性を表現するときに自己の誇大性を確認する
他者との情緒的な交流がない
自己評価の満足に歪みがある(現実世界ではなされない)
病的誇大性が傷つけられたときに外傷的感覚を抱き, 怒りや抑うつの発作が起こる
境界性水準で機能する自己愛人格構造
(Gabbard ,1989を改変)

寒いのと痛いのとの間で妥協点を見つけなければならないハリネズミでいうと
1.針が長いので他人を傷つける。他人の痛みが分からない。従っていつも寒い。
2.他人の針を過剰に痛がる。他人を刺すことはない。従っていつも寒い。
3.つねに族長であろうとする。他人がとても迷惑。他人を刺してひとりよがりでうるさい。どちらかといえば偉くなるかもしれない。

こうしてみるとネット社会というのは
1.のタイプにぴったりだということが分かる。
2.のタイプはつらいので長居はしない。
3.のタイプはネットなどしていても、つまらない。実社会で成果を上げたい人。お山の大将になりたい人。

無自覚型が一人いれば
そのまわりに過剰警戒型が何人かいて、困ったなと思い息を潜めている。
さらにその外側に、ネットなんかタダのネットじゃないかという健全な人たちがいる。

ネットなんか時間を決めてつきあっておいて、
白球を追いかけて、数学の問題を考えて、そんなキミがいいと思う。