性同一性障害の小6男児、ホルモン抑制治療へ

性同一性障害の小6男児、ホルモン抑制治療へ

keyword性同一性障害|ホルモン抑制治療|男性ホルモン|分泌|第2次性徴

2011/01/21(金) No.M017138

心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)と診断され、女児として小学校に通う兵庫県内の6年男児(12)に対し、大阪医科大病院(大阪府高槻市)は、男性ホルモンの分泌を抑える薬を定期的に注射し、思春期に伴う第2次性徴を一時的に遅らせる治療を2月から行うことを決めた。

GID学会によると、こうした治療を小児に行うのは国内初という。

診察を続けてきた康(こう)純(じゅん)・精神神経科医長によると、男児は昨年夏頃、血液検査で男性ホルモンの濃度が倍増。今春に女子として地元の中学校に進む予定になっており、心の性とは反対に体が急変する苦痛を和らげる治療が必要と判断した。

欧米では、GIDに対して、低年齢で第2次性徴が始まる思春期早発症の治療に使う抗ホルモン剤「LH―RHアゴニスト」を2年間注射する治療が行われている。康医長は、同様の治療を計画。今月、学内倫理委員会の承認を得た。

(記事提供:読売新聞)