音楽は予測と照合である

音楽を聞くとか演奏するとかいうことは

一瞬先取りして予測して
それが実際に正しいことを照合して
納得し
正しくなければ訂正して蓄え
従ってもう一度聞きたくなり
ということはつまり
早く覚えてしまえばもう
その先は予測も照合も訂正も欲求はなくなる
何も聞く気はしなくなる
適度に裏切られるのも楽しいし
思い通りに予想が実現するのも嬉しい
そのミックスで音楽は進行する
聞くとは言っても
実際には仮想的に演奏しているのだと思う
心のなかにゲシュタルトが形成されないと
予測もできないし裏切られることもない
ただみんな同じに聞こえてわけの分からないものになる