女性の目から見れば
男性はなんだか自己愛的である
日本の家庭での育てられ方を見れば
なんとなく了解できる
まず父親が自己愛的で俺様的である
母親はそんな夫に愛想を尽かし、
息子ができると「私の王子様」と熱愛する
その結果甘やかしてしまう
要求を先取りし、サービスする
言葉を補って、了解する
そんなやり取りが定着するので
男性は自己愛的になる
夫という存在は母親と自己愛ペアを作っているから
妻は関係ない
妻は息子と自己愛ペアを作っている
夫は関係ない
というわけで、娘はどうすればいい?
娘は多くの場合、妻と一体化し、
父親と男兄弟のお世話係になる。
姉妹がいたとすれば、長女が母親と一体化する場合が多い。
母親が一時的に不在の場合、長女が代理となり、父親と男兄弟の世話をする。
大体、お料理をして、皿を片付けるのは母親、
いなければ、長女となることが多い。
最近では、チャーハンを器用につくる夫も長男も増えたが、
それはスペシャルサービスというもので、
身体がだるくても料理をするのはやはり女性である
*****
そんな背景があって、
年頃になって男性とお付き合いを始める女性は、
男性の自己愛性にやりきれない思いをさせられる
合コンでも異業種交流会でもいいが、
男性と知り合ったとして、
また、友達の友達として紹介されたとして、
まず最初につりあうかどうかで気にするのは、
知能と収入である
どんな仕事でどんなポジションかを話して、だいたい分かる
収入の程度もおおよそ分かる
経済感覚も、たとえば、最近はどのあたりにどんな感じの旅行にいったかで、
おおむね、分かる
どんな車に乗っているかだけでもおおよそ、分かる
知能や収入については、
現代では、男女でたいした差がない
たいした差がないどうしで知り合いになるように出来ている
すると性格に欠陥があっても
知能や収入で許せる
という状況ではなくなる
断然許せない
女性の側からすれば、
知能も収入も対して差がないのに
どうして男だというだけで威張っているのか
というもっともな疑問にたどり着く
その源は、母親である
男は母親みたいにちやほやしてくれて当たり前だと思い
女は男性の母親になるのはいやだと思う
だから、知能水平カップルはうまく行かない
男性が威張っていて当たり前だというカップルの方がうまく行くように出来ていて、
そうすると、知能の高い女性につりあう男性はかなり少なくなってしまう
男性の一部の意見は、
女性はこどもの家庭教師になればいいだけで知能はいらない、
いくらなんでも幼稚園児よりは頭がいいだろうから、
普通の知能があれば充分で、
むしろ「従順さ」が大切だとのことだ
従順であれば
自分勝手な判断をしないで相談するだろうから
頭が悪くても心配はないということらしい
それは極端な話で、
誰だって現代社会を生きていて、
同じ新聞を読んで同じ電車に乗っているので
そんなに極端な違いはないと思う
結婚して最初のうちだけ目をつむることも多い
女性同士は監視がきついので
いつまでも結婚しないでいるとくり返し攻撃を受ける
いい加減ノイローゼに近くなって
誰でもいいと思って結婚して
こどもが生まれる
男の子なら王子様として大切に育てる
自己愛ペアにありかなりうまく行く
女の子なら母親の夢をかなえるパターンと
母親の苦痛に連帯するパターンになる
共依存母娘は実は少なくない
自己愛的遺伝子は共有されているはずで
女性も充分に自己愛的なのだが
それは女性同士の間で表現されることで、
男性を前にすると抑制する場合が多い
抑制したほうが子孫を残せる
いずれにしても不幸が再生産されている
*****
むかしならともかく
現代は男性であることの価値は限られている
筋肉が多いことが男性のとりえだがあまり役に立たない
筋肉比べをすれば国際比較で他の人種にかなわない
男性ホルモンが多いことがもう一つのとりえだが
これも国際比較をするとたいしたことはない
現代の主な仕事で、男性であること、
つまり筋肉と男性ホルモンが必要であるような仕事は実はあまりない
へなちょこな男性を家庭で操っている女傑もたくさんいる
代表は男性で、実質の支配は女性という場合もある
どの会社も大奥の支配は強力である
今年の大河ドラマはそんな構図
大体そんな構図で、
男性は役立たずで、なぜか女性に対して理由もなく威張るものと女性に映る
男性の側は、そんなことは知識としては知っていても、
家庭ではやはり自己愛的になり、
その自己愛を満足させてくれない女性からは早々に逃げる
逃げて、居心地のいい場所に行ってしまう
ここからがややこしい
囚人のジレンマと似た状況である
*****
そんな現実が見えてしまう女性もいる
ハイビジョンで見れば、
美人もずいぶん厚化粧だと分かるようなものだ
ロービジョンの方が幸せだった
そうはいっても、後戻りは出来ない
ハイビジョンで映るものの中で比較的良いものを探すしかない
ハイビジョンとロービジョンは
短歌と小説くらい違う
短歌なら納得できたのに
小説だと細かな食い違いがずいぶんと出てしまう