胡蝶の夢というけれど
その夢も忘れた頃に
突然思い出される
時間のかけらたち
生きた時間を意味あるものにしたい
切にそう思う
どうすればいいのだろう
現実の女たちはふけてしまうから
もう誰とも会いたくない
一瞬をフリーズして
それでいい
女たちは満足している
あるいは満足したふりをしている
わたしがこの世でしたことといえばたったそれだけだ
思い出すことはたったそれだけ
わたしの内部では意味のある時間
それは静かだ
女たち
女らしい曲線の極地で
わたしの上で
わたしの下で
泣いていた
さえずっていた
女たち
なぜさえずる?
おはやしなのよ
そうなの?
やかましくてごめん
微弱な電磁波となって消えてゆく
この時間よ
x軸とt軸は位相が逆転している
わたしは冷凍精子を残しておこう
それでいい
必要なら取り出して使ってくれるだろう
必要ないならこちらも用はないのだから