水鳥を 水の上とや よそに見む 我もうきたる
世をすぐしつつ 紫式部(むらさきしきぶ)
(みずとりを みずのうえとや よそにみん われもうきたる
よをすぐしつつ)
意味・・あの水鳥を水の上に漂い浮いたものとして無関係に
見ていられようか。この私だって気持が浮いて、よ
りどころのない生活をしているので。
周辺の華やかな雰囲気について行けず、憂鬱な気持
になっている時、水の上に浮いて無心に遊ぶ水鳥を
目にとめ、自分の気持を、浮いた心、不安定な生き
方として水鳥の姿に重ね合わせて詠んだ歌です。
注・・よそ=余所、関係のないさま。
うき=憂き、つらいこと。まわりの状況が思うに
まかせず、気持がふさいでいやになるさま。
「浮き」を掛ける。
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株とか為替の世界はまさに浮き世だ
半年前までのものが今はもうすっかり跡形もない
半年前までのものが今はもうすっかり跡形もない