美人というものはほとんど見たことがないが
それでもなんとなく美人らしい人は見かけたことがある
その印象で言うと
美人というものは
我々一般人とは不連続な存在である
画像ソフトでスライダーがある
つまみをスライドさせると輝度とか色調が変化していく
我々一般人はそのようなスライダーをいくつかいじっていれば
たどり着ける何かである
あの父親とあの母親でこんな感じのブレンドなんだな
と推定できるのが一般人である
美人というものは
そのような微調整の末には決して生成されないものである
猫がペンギンを産むくらい隔絶した奇跡である
(ペンギンは海の中を飛んでいるのだと知ってました?わたしは驚いた。
ペンギンは海の中を泳いでいると認知していた。なんと愚かなことか。)
魚は水中を泳ぐ
ペンギンは水中を飛ぶ
そのように
我々は重力に反抗して立つ二本足の存在だが
美人は重力に沿って放射されるオーラの織物である
多分100メートル離れていても
レストランのろうそくの光がその人のオーラを輝かせてしまう
違うというのは0から100までの間で違うということだ
しかしそんなものではない
異質なのである
そもそもつまみが違うのだ
目をつむればまつげがかわいい
寝息は私の耳たぶをくすぐっている
外では桜が満開の4月2日である