忘れたる不可思議の夢

忘れたる不可思議の夢
妖しくも蘇る東京の夜こそ哀し

唇の美しさ
我が身を下げ尽くしたく思うまで

年上の濡れた唇に
静かなほほえみ

お花見だけど
あの人たちはいいのよ

途中ではぐれたことにして

時を隔てて蘇る若き日の
東京の夜
忘れたる不可思議の夢