ゲーム中毒

テレビゲームをする小児およびティーンエージャーのほぼ10人に1人はゲーム中毒かもしれない
Bill Hendrick
【4月21日】テレビゲームをする小児およびティーンエージャーの一部は、賭博者がカードやスロットマシンの虜になっているように、ゲームの虜になっている可能性がある。そして若者が楽しい趣味だと考えているものが、学業や社会的相互作用に悪影響を及ぼすことがあると、新規研究は報告している。
テレビゲームをする8 – 18歳の若者の8.5%には、病的賭博者に存在すると心理学者が知っている依存症の総合徴候がみられることが、Harris Poll全国調査において明らかになったと、アイオワ州立大学の准教授Douglas Gentile, PhDは述べている。
「それはギャンブル中毒の類似物だが、全く同じ形ではないと私は思う。競馬をやる人もいれば、ポーカーをやる人やスロットマシンをやる人もいる」と博士はWebMDに語っている。「遊び方を見るだけなら異なって見えるが、それらは皆、根底に同じ種類の問題が存在する」。
調査した1,178名の若者の中のテレビゲーム中毒者は、時々ゲームをする人よりもはるかに頻繁にゲームをしており、成績が悪く、現実から逃避するためにコンピュータを起動し、学校で注意力の問題が生じることが多く、暴力沙汰に巻き込まれることが多く、注意欠陥障害と診断される可能性が2倍以上高かったと、Gentile博士は述べている。
オンラインの質問票を使用した同研究は、若者におけるテレビゲーム中毒を全国代表標本を用いて初めて実証したと博士は述べている。
研究者らは、米国精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル最新版(DSM-IV)に概要が説明されている病的賭博の認定ガイドラインに基づく11項目の評価尺度を使用した。
6つ以上の症状が認められれば病的ゲーマーに分類した。
知見は『Psychological Science』5月号で発表された。
「はっきりしているのは、ゲームはゲーム製作者がおそらく予想しなかったほど多くの影響を及ぼすということである」と、ミネアポリスを拠点にしたNational Institute on Media and the Familyの研究責任者でもあるGentile博士は述べている。博士は、四六時中電子メールをチェックする多くの成人も同様に中毒ではないかと思うと述べている。病的なゲーム利用は「あなたの生活の多方面に」影響を及ぼすことがあると、博士はWebMDに語っている。
病的なゲーム利用の症状として最も多く報告されたものには、テレビゲームをするために日課をさぼる、問題または嫌悪感から逃避するためにゲームをする、ゲームをすることについて考えたり計画したりすることに多くの時間を費やす、テレビゲームをするために宿題をさぼる、テレビゲームをしたために悪い成績をとる、などが含まれた。
どのような若者が最もリスクが高いかはまだわかっていないと博士は述べている。
中毒の徴候には、小児がコンピュータでゲームをする必要がありそれに引きつけられると感じていることを示す徴候、学業への関心の減退または成績の低下、他の活動をしているときの倦怠感の増大、家事をさぼる傾向、および宿題をしないための言い訳が上手になることなどが含まれる。
研究では次のことも明らかになった:
少年は少女よりもゲームをする頻度が高く、ゲームをする時間も長い。
小児は成長するにつれてテレビゲームをする頻度は少なくなるが、1回あたりのゲーム時間は長くなる。
少年は少女よりも多くの症状を示した。
「本研究の目的は、病的なゲーム利用が、より注意を払うに値する問題かどうかを実証することであった」とGentile博士は報告している。「ゲームをする若者のほぼ10人に1人はゲームのために現実世界で問題が生じていることから、我々はそうであるとの結論に達した」。