論理矛盾人格

いろいろな人がいるものだ

話をしていても
自分がさっき言ったことを平気で否定して別なことを言っている
それでは矛盾しているだろうと思うのだが
本人はそのことを恥ずかしいと思っていない
なぜそのような不連続なことになるのだろうと
初めての人はいぶかしく思うが
次第に病理は明らかになる
話が自分に不都合になってくると
自分はそんなことは言った覚えがないなどと
根本から覆してしまう
また相手が言っていないことも言ったと言い張り
相手が言ったことも言っていないと言い張り
相手の頭がおかしいのだと言い張る
つまり自分の論理が破綻している部分は
相手の頭がおかしいまたは嘘、不誠実のせいであると相手のせいにする
分かっていてそうしているのか
自覚なくそうしているのか
微妙なのだけれど
親もそうだから
多分連帯しているうちにそのような幻想を現実と思うのだろう
自分が言葉で作り出した幻想を自分が信じてしまうのだから
周囲の人間にすればどうしようもないのだが
実際このような病気がある
その人の場合は
母親と同じ病気で二人とも家庭に閉じこもり
父親は諦めていて心を開くことをやめている
母親とその人が異常な行動を目の前で示していても黙認している
どうも家族内で不思議な暗黙のルールがあるようだ
はじめて見ると唖然とするのだが
その人たちとしては異和感のない家族関係なのだろう
実に不思議である
現実把握がゆるくなっているので
いろいろな不都合が生じる
相手が一人だったら
そんなことは言った覚えがない
あんたの方が頭がおかしいと言い張っておくことも可能だけれど
相手が大人数になるとそのような作戦は通用しなくなる
だから集団の場を回避するようになり
そのことがさらに
この悪い傾向を固定化する
自分で気がつかないうちに嘘つきになっているのだが
興奮しているときは
自分が嘘をついていることを忘れているようである
対人関係の病理ではない
内的論理の破綻の病理であって
実際例えば論理的な試験には合格できない
対人関係が苦手でも
内的論理が整合的であれば
試験とか議論はうまくいくはずなのだけれど
自分の論理の不全を嘘や思い込みで補うものだから
論理が崩れてしまい
結果として試験官には分かってしまう
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奇妙な論理のねじれを生きているのだが
経済的な余裕があれば顕在化しないで済む
論理以前の世界を生きているようで
シャーマンの世界のようだ
自分の都合のいい世界を言葉で作り出し
他人を支配とようとする
相手がシャーマンを受け容れれば成立するが
たいていは受け容れないから
対人関係が成立しない
結局はもっとひどいにせシャーマン的人間にだまされることになっている