読書の体験には二つあり
第一は要するに内容がつかめればいいもので
要約を見てもいいし誰かに聞いてもいい
第二は音楽における演奏体験のようなもので
読書する体験時間が本質的に重要である
作者が書いたときに要したのと似たような時間を要して
考えながら読み進める読書
あるいは作者が意図した読書の高揚感を充分に味わう読書
あるいは作者の語りの芸を存分に味わい自ら語りしつつ味わう読書
あるいは作者の語りの芸を存分に味わい自ら語りしつつ味わう読書
本の作り方として
情報を集めてきて切り貼りしてそれらをくっつける言葉を加えただけの本では
作者の語り口も思考の航跡も伝わってこない。
そのようなものは要約しながらとばし読みするのがふさわしい。
作者の思考体験を再体験する思考読書が楽しい
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精神療法場面ではその人の人生の要約や性格の数値化ではなくて
その人の体験を再体験することが本質的だと思う