SMと親子

性格の組み合わせで典型的にぴったりはまるのは
サドとマゾとか
アル中・家庭内暴力と共依存とかで
これはもうそれがあるから相手があるというくらいで
お互いに存在を補完して強化している

SMにおける「SはSlaveのSで、MはMasterのMだ」という言い方があり、
「SはサービスのS」ともいわれる。

鞭で叩かれるのにしたって、本当はMはSに叩かれてるんじゃなくて『叩かせてる』のであって、
本当の主導権はMにある

Sは、自分だけが楽しむことは原理的にない。
まずMを楽しませる。それがSの快楽になる。
むしろMの方が独立して楽しむことができる可能性がある。

SとMの関係は、親子に似ている。

親は子供の絶対的な支配者だ。躾もするし教育もする義務がある。
だけど、子供を育てるためには身の回りの世話もしなくてはならないし、
ご飯も食べさせなければならないし、そのためには親は働かなくてはならない。
「子供は王様」であり、親は子供の幸せのためなら何でもする。
うんちの世話から、食べ物のことから、綺麗な洋服着せて、おけいこ事させて、
そのために毎日一生懸命仕事をする。親は子供の笑顔が一番嬉しい
その部分だけを見れば親はまるで奴隷である。
支配して強いのだが奉仕している。

親だからこそ子供の奴隷になれる。
子供は親の奴隷にはなれない。その能力が無い。

中心なのはMで、Mのして欲しいこと(これをわざわざ「して欲しくないこと」とも言う)をSがしてくれる。
Mが満足すればSは嬉しい。逆はない。

Mの方が絶対にお得だ。しかしSもなんだかいつも楽しそうだ。

親の子供に対する気持ちとかを考えてみた時にわかる気がする。
どんなに大変な思いをしても、すごく疲れたとしても、
子供が嬉しそうにしてると自分も嬉しい。

そういう満足が世の中にはいくつかあって、
SMの場合がそうだし、アル中と共依存がそうだし、親子がそうだ。

これは性格の相性がいいというべきか悪いというべきか分からないが
ぴったりはまっていることは確かだ
SMはいい相性で、アル中と共依存は悪い相性(ぴったり合ってしまうので不幸になる組み合わせ)である。