タクシードライバーはいろんな人のいろんな話に相づちをうって
聞いてはいけない話なら聞いていないことにし
しかし世の中のいろいろを学ぶ
考えてみれば
我々の仕事もタクシードライバーに似ていて
いろいろな人のいろいろな専門的な個別の事情をうかがっている
飲んだくれは相手にしないし
我々が相談されるのは車の行き先ではなく人生の行き先だ
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永田町と霞ヶ関で動きがあり
夜は赤坂や六本木で話が進む
同じ場所で開業していると
やはりシンクロする部分があるのだろう
新聞紙面の背後に昨日人の言葉が浮かんだりする
港町の診療所にはまた別の雰囲気があり
工業地帯の診療所には別の病気がある
ここにはここの病気がある