日本史は一応最初は話を聞いた
すると縄文時代の亀ヶ岡遺跡とか三内丸山遺跡とか
いきなり青森県にスポットが当たり
火焔土器とか遮光器土偶など日本芸術の最高傑作が出てきてしまい
以後、青森県は二度と日本史に登場しないのだ
そして芸術もちんまりしたものになってしまう
これで日本史の一時間目は終了
そのあと蘇我入鹿という名前がきらきらと印象的
遮光器土偶から蘇我入鹿までどれだけたっているかよく分からないが
ページ数で言えば何ページもない
その後、全然記憶はなくて日本史は終わった
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だいたいすべての日本人が
蘇我入鹿という奇妙にも輝かしい名前に接しているのだ
これは素晴らしいことではないか
総理大臣の名前は覚えていなくても
蘇我入鹿の名前は何となく見覚えがあるのではないか
蘇我というのがじつに渋い 漢字も書けそうで間違う
入鹿で「いるか」なんてあまりにもセンスがいい
くじら病院とかメダカクリニックがあるが、そんな程度ではない
聖徳太子と敵対する勢力だから分が悪いのだが
敵を自殺に追い込んだり
自分はクーデターで殺されたりとなかなかこぢんまりとした人生を送る
入鹿という名前は後世の人が勝手につけた卑しい名前だとの話もあるが
そんなことはないだろうと思う
やったことはよく知らないがネーミングとしては最高だと思う
知人で諸兄(もろえ)という名前の人がいて
お父さんはとても立派な人だったけれど
つけてもらった名前はなんだか立派すぎて普通の名前が良かったと言っていた
兄弟は友兄でともえ、とか記憶している