相続税についても総選挙の争点である
相続税100%から0%まで主張があり
それぞれに根拠があるので面白い
機会の平等、
競争の推進を進める人たちは
相続税100%である
親が財産家だからといって
人生のスタートラインからすでに有利であるというのは
納得できないし
社会の活力を削ぐという意見である
一方、そんなことを言っても、
DNAは受け継がれるのであって
頭のいい家系はあるし
美しい家系はあるのであって
筋肉の優れた家系もある
そこを捕捉しないで財産だけに課税するのは意味がない
そもそも平等なスタートラインなどというものがあるはずはない
これが第二の意見
税務についてのテクニカルなことでいうと、
財産の捕捉ができていない現状では
相続税はざるである
サラリーマンだけが100%の財産を捕捉されている
むしろ0%にして消費税にしたほうがいい
という有力な第三の意見もある
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どういう世の中がいいのかの議論もたくさんある
理想主義者は
どんな社会制度でも
人間が立派なら問題ないだろうという
逆に人間が堕落していれば
どんな社会制度でも堕落するのだという
たとえば最高に自由な競争を許容し、優劣のはっきりとつく社会を作ったとしても、
立派な人間ならば、隣人が苦労しているのを見れば助けたいと思うものだし、
あまりに不幸な人を見捨てておくはずもない
たとえば結果において極端に平等な社会を作ったとしても、
立派な人間の集まりならば、
能力のある人が怠ける社会であるはずがない
能力のある人や余裕のある人は自然と二人分働くのである
それでいて一人分の報酬で喜んでいられるのだ
逆に堕落した人間の集まりならば
自由な社会は弱者を切り捨てる社会であるし
平等な社会は能力のある者の意欲を奪い去る社会である
その逆に、現実主義者は、
人間はもともと堕落した者であるから、
褒美をあげないと働かないし努力しないとみなす。
結果の平等を保障すれば努力する人はいなくなる。
いずれの場合でも、自由と平等の割合の調整が現実の問題である。
相続問題は税理士や弁護士の儲けの場であるから多分なくならないだろう
大きな財産のある人はすでに所得税対策もしてあるし相続税対策もしてあるので
むしろ万全である
頭の悪い人には抜け道が分からないように法律は難しく書いてある
頭のいい人には抜け道が分かるから別段苦労はない
少ない財産を相続する人たちが
争いをして他人に財産をむしり取られる
それが現在である
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どの制度がいいのか、日本人にどの制度が合うのか、よく分からない。
それならば、二つに分けて、二つの制度を試してみればよいだろう。
自分の好きなほうの制度を施行している地域に住むこと。