世のうきめ 見えぬ山ぢへ 入らむには 思ふ人こそ ほだしなりけれ
この世のつらいことが見えない山の中に入るには、愛しく思う人こそが足かせである
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あしひきの 山のまにまに 隠れなむ うき世の中は あるかひもなし
山の中に隠れ住んでしまいたい、この憂き世の中はいる価値もない
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世にふれば 憂さこそまされ み吉野の 岩のかけ道 踏みならしてむ
世の中に長く住んでいると、嫌なことが増してくるものだ、こんなことなら吉野の山の険しい岩の道を踏みしめて山に入ってしまおう
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山に入るとか、山に隠れるとかで、出家を意味するのだろう
現代でも、一時的な出家があればいいと思うがどうだろう。
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普通の生活と自殺との間に
もっと様々な段階が制度としてあればいいのにと思う