銀座8丁目

桃色の花の咲き始め
南の風の吹き始め
柳は繭にこもってて
わたしは乙女始めてる
冷たく薄い白い皮膚して
静脈であなたを誘いかけ
すこしほてるの
そこがほてるの

三月三日は、うらうらとのどかに照りたる。
桃の花の今咲き始むる。
柳などをかしきこそさらなれ、
それもまだまゆにこもりたるはをかし。
広ごりたるはうたてぞ見ゆる。

柳の繭が広がったら
だめ

だめ?