普通の波と病気の波

気分の波は誰にでもあるが

普通の波と病気の波はどのようにして

見分けたらいいのかと
きかれる
ーー
むしろ、波がなくてフラットだという人がいたら、その方がずっと病気だろう
ーー
昔は病気による波と、普通の気分の波と、違うんだといわれていたもので、
確かに違うものではある
昔は自分がすごく落ち込んでいることにも気がつかなかったし
すごく調子が上がってしまっていることにも気がつかなかったものだ
病識がない
そのあたりが特徴でもあった
しかし最近では
普通程度の気分の波でも
休みたいというようになった
もちろん自分から休みたいと希望する
上司から傷つくことをいわれたらどの程度傷つくかとか
恋人に別れをいわれたらどの程度落ち込むかとか
20年前よりずっとみんな傷つきやすくなっているような感じがする
とりあえず
自分の内部で気分の上下があるのは仕方ないと思う
そのことでまわりの人に心配をかけたり
仕事で支障が出たりしたら
すこしだけ手当をしておけばいいのだと思う
昔から言う精神病は
その範囲を超えて
自己認識がゆがんでしまうくらいの状態だ
最近で言ううつ病は
外界についての認知はずれていない
むしろ自己内界についての認知が
正確でない印象を受ける