お料理と仕事

仕事というものも

いつでもクリエイティブであるとも限らず
繰り返しの部分も多くなるものだ
いつでもクリエイティブであることを要求される人たちの
苦しさとその人たちがどのようにして
不安を紛らわしているか
あるいは不安に対処しきれないでいるかは
結構参考になる
私の場合はお料理一日の1/3程度はお料理に費やしている
お総菜を買ってくればすむことだけれど
すぐに飽きてしまうし
他人が作ったものを根本的に信用していないので
自分で作りたくなる
お料理はマクロな目で見ると
毎日同じである
買い物をして
煮たり焼いたりして食べて
後片付けをする
しかしミクロに見るととてもクリエイティブな作業である
少しずつは何かを発見しているし
自分の体調と食事、食材の関係を発見したりもする
もちろん人に食べてもらえるような料理ではないのだけれど
自分なりにはそのときどきで工夫はしていて
成果もある
そう考えると仕事も同じでマクロに見れば同じことをしている
ミクロに見ればだんだん熟達しているのだ
どの拡大率で物事を見るかが問題なのだ
ーー
普通旅行に行けばいろいろなことを発見するけれど
同じ道を歩いても
ミクロに見ればやはり一つの旅行なのだ
拡大率の問題である
ーー
もっとレベルを低くして
スパゲッティのゆで方でもいい
同じ銘柄でも
季節によって
ゆであがり具合は違うわけだし
ソースによって少し変えたり
いろいろとノウハウはある
ノウハウというほどはないといても
こんな時にこんな具合にしたらたぶんこういうことも起こりうるという程度は分かる
ーー
ヨーグルトの出来具合も季節によってずいぶん違う
その一つ一つはミクロに見ればやはりクリエイティブである
ーー
たかがスパゲッティのゆで方じゃないかと言う人もいるし
レストランでもゆでる係は時間を守っていればそれでいいという考えもあるだろうが
そうでもないのだ
だから自分でゆでて食べるのだ