自宅のiTunesライブラリを3G経由で再生するiPhone用ソフト
Simplify Mediaは、iPhone 3G向けに、無線LANだけでなく、3G回線を経由して自宅PCのiTunesライブラリを再生できるソフトウェア「Simplify Media」をリリースした。無線LANのみであればiPod touchでも使用可能。3.99ドルの有料ソフトだが、先着10万ダウンロードまでは無料で提供されている。
専用のサーバーソフトとクライアントソフトの組み合わせで構成するもの。サーバーソフトはWindows XP/Vista、Mac OS 10.4/10.5以降、Linuxに対応。インストールすると、WindowsであればiTunesやWinampのライブラリ、もしくは「マイ ミュージック」内の音楽ファイルを登録できる。
再生は、iPhone/iPod touchのクライアントソフトから可能。専用のアカウント登録を行ない、取得したユーザー名とパスワードをサーバー、クライアントソフトの双方で入力すると、IPアドレスの入力などをせずにサーバーとクライアントが接続できる。
接続後は、オフラインのiPod機能と同様にアルバム検索やアーティスト検索、プレイリストからの検索などが可能。目的の楽曲をクリックすると、バッファリングを経て、再生がスタートする。編集部でテストしたところ、無線LAN経由の場合はバッファリングも数秒で音質も内蔵メモリに保存したものと大きな違いは無いが、3G経由の場合では電波状況によりバッファリングに10秒以上必要な場合もあった。また、音質も再圧縮されたためか、若干劣化していると感じられた。
自分以外のユーザーにもライブラリを公開可能で、30人までを招待できる。ただし、iTunes Storeなどで購入したDRM付の楽曲はSimplify Mediaでは認識/再生できず、他ユーザーへの公開もできない。また、動画再生にも対応していない。
サーバーソフトインストール中の画面。Winampのライブラリも登録できる サーバーソフトを起動させると、iTunesにも共有の欄が表示される
ライブラリの遠隔再生が可能なソフトとしては、アップルの純正ソフト「Remote」が存在するが、Remoteは同一LAN内のみで利用可能なソフトであり、屋外などからアクセスすることはできない。「Simplify Media」であればiPhone 3Gの内蔵メモリにほとんど楽曲を収録していなくても、3G回線経由で自宅PCの大量のライブラリを楽しむことができる。
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というわけで
iPhoneのハードディスクに持ち歩く必要もないわけだ。