公立病院の人件費率で「診療報酬制度は破綻している」

「診療報酬制度は破綻している」 亀田医療法人鉄蕉会理事長
KEYWORD診療報酬制度|医業収益|人件費|行政・経営

医療法人鉄蕉会の亀田隆明理事長は7日、現場からの医療改革推進協議会が開いたシンポジウムで「診療報酬制度は破綻している」と述べた。亀田理事長は08年度の千葉県立病院と東京都立病院の収益を比較。前者は102億9000万円の赤字で、後者は426億400万円の赤字。医業収益比はそれぞれマイナス37.9%、44.7%となり、「かりに診療報酬を30%アップしても採算が取れず、自治体の一般会計や補助金で凌ぐことになる」と指摘。その上で「公立病院の人件費率の平均は60%だが、これを30%まで引き下げれば診療報酬だけで経営が成り立つかもしれない」との見解を示した。

亀田理事長は、公立病院と民間病院の格差について「公立病院の給与レベルは一般的な民間病院よりはるかに高く、公立病院には看護師が集まり、民間病院は不利を被っている。まさに民業圧迫となっている」と訴えた。公立病院の人事・給与体系改革が必要であることにも触れ、「そのためには本気でリーダーシップをとれる人が欠かせない。独法化してもリーダーシップのない人がトップに就いては意味がない」と強調した。

さらに、銚子市民病院の再開問題にも言及し、「再開すれば毎年10億円の繰入金が発生して銚子市の財政が破綻するので、再開させるべきでない」と述べ、公立病院に対して補助金依存の経営から診療報酬による経営への転換を提言した。

(記事提供:医療タイムス)

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公立病院には看護師が集まり、民間病院は不利を被っている。
って、まさに、そうなんですけど。
みんな怖くて言えなかった。