新橋SL広場で古本市
市の時期になるとたいてい雨
今回もやはり、雨
滅多に買わないのだが魔が差して買ってしまった
講談社学術文庫を集めたコーナーがあったので見ていたら
文庫本なら持ち歩きに便利だと思った
「論語」加地伸行 平成21年に最終校訂を終えて後記を書いている。新しい。
「論語新釈」宇野哲人 昭和4年の本の復刻。うーむ。この方面では吉川幸次郎と諸橋轍次がいてまず参照であるがこの本もたまに見返す。
「荘子物語」諸橋轍次 昭和39年。講演のような語りかける原稿。
「江南子の思想」金谷治 古い原稿を1991年文庫本とした。ワイ南王劉安で有名な書き出しである。学生さんの卒論の手伝いをした頃を思い出す。老子、荘子の系統に属するとされる。
「老子」金谷治 1988年のもの、平成9年に文庫化。本文を見ても、意味の決定は難しい。その分、ロールシャッハみたいに自分を語ることが出来る書物である。
「正法眼蔵随聞記」山崎正一 昭和47年。著者は西洋哲学の人で、専門ではない。読んでみようかというところ。
「建礼門院右京大夫集」糸賀きみ江 2009年の出版。文章も現代的。愛のもつれ、とか、埋み火をかきおこし、とか、いさかいも懐かしく、恋人が信じられず、色好む人に思われて、とか。平家の滅亡は男達の物語でもあるが、こうして女達の物語にもなった。寂光院で建礼門院を想うのもしみじみとしたものだ。
「基本季語五〇〇選」山本健吉 1986年。これほどの情報データベースに驚く。
「影の現象学」河合隼雄 昭和51年。河合先生を信じるのではないが、インスピレーションを与えられることは確かだ。
「精神分析」土居健郎 昭和31年。学生時代に読んで、その後、引用するために確認するなどしている。甘え理論よりも前の文章。今年、土居先生が亡くなった。
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以前は「新平家物語」吉川英治を買ったし、「落語大全集」というおかしなものも買った。