財務省主計局・大沢元一主査 「画期的な改定だった」 診療報酬決定の舞台裏
2010年1月18日 提供:Japan Medicine(じほう)
- 財務省主計局の大沢元一主査は15日、本紙の緊急座談会「診療報酬改定と医業経営」で、ネットでプラス0.19%となった2010年度診療報酬改定率や急性期入院医療に配分された4000億円について、その根拠を明かした。
大沢氏は、今回の診療報酬改定率について「本体で10年ぶりの大幅プラス(医科プラス1.74%:入院プラス3.03%、外来プラス0.31%)になった。ネットでプラスかマイナスかが注目されたが、今回画期的であったのは配分の見直し。急性期入院医療は実質1割増になると思う」とした。
また予算折衝の中で厚生労働省から示された急性期入院医療の要求は5000億円だったとし、これは全国の2次救急以上の病院における入院医療費の1割に当たる数字だと話した。その上で財務省主計局は、すべての救急病院で患者の受け入れや医師不足が深刻なわけではないと判断。「4000億円あれば、最重要な部分における入院医療の1割増が達成できるのではないかということで、最終的にご理解いただいた」と語った。財務担当官から診療報酬改定率をめぐる予算の根拠や背景が語られたのは初めて。