仕事のこつ

(1) 仕事も合格点主義で
  入学試験を例に考えてみましょう。英語や数学だけ一生懸命勉強して満点を取ったとしても、世界史が30点では合格できません。最近では1教科ごとの最低点を設定している大学もあるようです。仕事も同じように一種類だけ突出した点を取っても、仕事全体の質は高まりません。仕事のトータルクオリティを上げるためには、すべての種類・部分で合格点を目指すのがポイントです。
       
(2) 優先順位は緊急度と重要度のマトリクスで
  われわれは、優先順位を決めるとき、殆どの場合「緊急度」のみで判断しているようです。仕事の「重要度」をもうひとつの基準にしてマトリクスで判断しようということです。
 
緊急度が“高”×重要度が“高”は、当然優先順位No.1ですが、次を間違えやすいといわれています。
重要度が“高”×緊急度が“低”を2番目の優先順位にすべきなのですが、重要度が“低”×緊急度が“高”を優先しがちなのですね。そうすると「将来のための仕組みづくり」などの重要な仕事が、後回しになってしまいます。
       
(3) 次工程がお客さま
  これは、製造業を中心に品質管理に利用されたTQC活動(トータル・クオリティ・コントロール)の合言葉です。企業の各部門の殆どは、直接お客さまと接することのない仕事です。しかしながら、最終的にお客様の元に製品やサービスをお届けするわけですから、仕事の流れの中で次の工程の部門をお客さまと考え、その部門の方々の満足度を上げられるよう工夫しましょうという考え方です。医療機関でも患者さんと直接接しない部門に活用できるのではないでしょうか。
       
(4) 批判しよう!でも提案とセットで。
  現状に対するいい意味での批判がなければ、変化も革新も起きません。しかし、批判だけでは、批判された側は気持ちよくありませんし、「じゃどうするの」と言うことになってしまいます。そこで、提案が必要となるわけです。「批判したければ必ず提案をセットで」と習慣付けましょう。提案がなければ変化も革新も具体化しません。
     
(5) 人を動かすには理由をつけて
 
自分ひとりでできる範囲は意外と小さいものです。そこで、人に仕事を依頼したり手伝ってもらうことになりますが、気持ちよく動いてもらうためには理由をつけるといいようです。
何の理由もなく仕事を頼まれても、内発的な動機は生まれませんし、ただこなすだけになってしまいます。理由をつけて仕事を依頼すると、何のためにどうしてその仕事をするのかがわかりますので、内発的な動機付けも起こりやすく、気のきく人ならさらに工夫してさえくれるものです。

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なるほどなあ。
プロはすごい。