離婚話は他愛もないことがきっかけであることも多い
きっかけが問題なのではなく
きっかけに直面したときの双方の態度に納得できない点があったということらしい
普段は隠れている何かが
圧迫を受けると浮かびあがるという場合があり
たとえば圧迫面接で使用されるような状況による心理圧迫である
同じようなことがその人たちの離婚話のはじめの時に起こっていた
その人たちの場合は、脚色して、3人分くらいをまとめてひとり分にしていうと、こうだ。
結婚して後、夫が妙にたくさんのメールをチェックしているらしいことに気がつく。
家に帰っても、メールを書いて、ブログを書いて、おまけに手紙やはがきをまめに書いている。
夫に内緒でメールを覗く。
そのことを実家の母に相談する。
母親は婿のメールが見たくなる。
娘にこっそり送れと言う。
娘は母親のメールに宛てて転送する。
中に容量オーバーの書類もあったりして、一部は「送信できない」と、時間が経ってから通知がある。
その通知を夫が見てしまい、時間や宛先を知ってしまう。
その後、婿は妻の実家を訪れる。
妻の父が、婿に、パソコンが遅いので速くならないか、調整してくれと頼む。
婿は一応見る。まず義母のパソコンを見せられる。
するとデスクトップに何と婿自身の名前がついたフォルダーがあって、
中を見ると、転送されたメールとか文書がたくさん。
義母のパソコンをいじらせるくらいだから義父は何も知らないのだと見当がつく。
少しいじっていると、そのことを知った娘が「他人のパソコンをいじるな」と騒ぎ出す。
義父は驚くが、娘がわけの分からないことを言うのはいつものことらしく、
黙ってパソコンいじりは終了する。
しかし婿としてはかなりのことが分かってしまった。
結婚前のメールの内容について詮議を受けなければならない筋合いもないものと婿は考えていたが
そのような話の成り行きで
その後も娘と義母の二人組はまったくおかしな行動をとり続け、婿は不信感を増し、
義父はそれを知らない様子、そのような関係が家族として成立している家族関係に失望する。
これじゃ家族とは言えない!
夫婦はそんなものかなどと言い出すが、それでまた余計にこじれる。
娘は自分の親の夫婦関係を否定された気分。特に自分の母親の人格を否定された気分になり、
そのことは自分を否定されるも同様と、母子一体の病理をむき出しにしてしまう。
そのうち、娘は夫の結婚前のメールを証拠だとして、夫の友人たちに盛んに連絡を取り始める。
中には曖昧なことを言う人間もいて、
娘はますます疑惑にとりつかれる。
次には探偵を使い、自分でも探偵まがいのことをし、
そうした活動の一部は夫に見つかる。
夫の会社の関係者に密会して夫の会社でのメールをUSBメモリーに入れて横流ししてもらうときに、
そんな場合でも、決して自分の非を認めない。
「記憶にない」と言い張り、
交通事故を起こしても自分が悪いとは決して言わない流儀である。
裁判所ではないのだから、そんなことをしても婿の信用はもう取り戻せないはずだろう。
そうこうしているうちに夫婦関係は決定的に破綻。
さて、どうしようか、こんな場合、やはり、妻は何かの精神病なのではないか、
どうしてこんなにも疑い深いのかという話になり婿とその両親が相談に来る。
困ったものだ。
世の中にはどうしてこんなに似た話が多いのだろうと不思議に思う。
現代という時代がそのような時代なのだろう。