統合失調症の経過

統合失調症の経過の観点から言えば

似ているのはプリオン病とかエイズとかなのだろう
長い潜伏期の後に
発病し長期の経過をたどる脳の病
ーー
昔は内因性精神病という言い方があって
統合失調症と躁うつ病がそうだと言われていた
内因性というのは
微妙でよく分からないのだが
外因でもなく
心因でもなく
遺伝性でもなく
内因性なのである
目覚まし時計がひとりでに鳴るように発病する
などと言った人もいたけれど
何のことか一向に分からないのだった
多分ドイツ人と日本人の50歳以上くらいでないと
理解を示さない
ということは多分間違っている
ーー
まあ、そのように、否定的な構えを見せて老いてのことだけれど、
やはり内因性論議の場面でも、
統合失調症と躁うつ病は並列されているのである。
とてつもないことだ。
いまではあり得ないことだと思う。
いまでは
当然のことだけれど
統合失調症と躁うつ病またはうつ病の可能性がある場合、
統合失調症の可能性をまず考えて対処しなければならないのだ
まったく並列ではない
ーー
リンゴかオレンジかという議論は並列の議論である
リンゴとオレンジのあいのこというものはないと思う
しかし
リンゴと紅い木の実ということならば
統合失調症と躁うつ病の関係にやや近いのかもしれない
リンゴには緑色のもあるし紅いのもある
紅い木の実にはいろいろあって
範囲を広げればミカンも入らないでもない
ーー
いや、さらに言えば、
統合失調症と躁うつ病は
リンゴと虫に食われた木の実というような感じかもしれない
並列なんかできないし
比較もできない
リンゴも虫に食われることがある
それだけだ
それ以上何も言うことはない
ーー
しかしまたそう簡単でもない
統合失調症の薬はドパミン系で
うつ病の薬はセロトニン系だとか
対比させれば、また再び対比型の理解になる
DSA(第2世代抗精神病薬)なんていう薬は、
陽性症状の他に陰性症状にもよく効いて、
抑うつ、閉じこもりを改善するというのだから、
陰性症状と抑うつを鑑別するなんて無用のことらしい