無駄なことしかやることがない時代

無駄なことしかやることがない時代

というものを考えた
お医者さんの仕事を考えてみると
診察して治療することが一番の仕事でしょう
でも最近はいろいろ難しい
保険請求があるし
電子カルテがあるし
労務管理があるし
その他様々
正味の大事な仕事ばかりではない部分がとても煩雑だ
電子カルテなどは
実際使ってはいるものの
本当は紙カルテが一番いいと私は思っている
コンピュータ関係会社を養うために電子カルテがあるだけで
なくても医療は完全にうまく回ると思う
でもまあ、医者が無駄な電子カルテを使う、そのおかげでコンピュータ会社が存在し
SEはむやみに働き、うつ病になり、医者にかかるのだから
いいような、悪いような、ということになる
なんでこんな無駄なことをしているのかなと考えると
無駄なことをしないと仕事が無いからだ
洗濯機もむ電話も冷蔵庫もテレビも
みんな安くなったし誰でも持っている
新製品が欲しいとも思わない
基本的な薬も普及しているし
食料もなんとか間に合っている
ときどきなにか流行があるだけ
ひげ剃りなどはいつでも新発売で
さらに深剃りとかいろいろ言っているが
別段いまのものに不満はない
サプリメントは散々批判されて
厚労省も国民生活センターもいろいろと情報発信しているのに
ますます潤っている
ますます宣伝してますます儲かるようだ
豊かな時代とはそういうことだろう
シンプルなニーズは満たされていると英語でいう
単純欲求と言えばいいのか
食べる,着る,寝るから始まって
シャワートイレとか音楽とかエアコンとか
別段そんなに不便はなくなってしまった
充分に快適
シンプル・ニーズがなくなってしまって
シンプル・ワークがなくなった
汗を流せば報われる時代は終わったわけだ
単純労働はインド人との対決になって
インド人のコストにロジスティク費用を加えたものより安くしないといけないはずで
もう安くはできないようだ
無駄なモノを売るしかなくなっている
無駄なものを売るには宣伝しないといけない
ーー
医療は不思議で
医学理論は世界共通で、「一流雑誌」で論文が発表されて世界共通の基準で承認されるのに
各国で医療制度が違うので運用は別になる
これは各国の既得権益者が利益の囲い込みをしているからだろうと思う
そうでなければ世界各国で使える薬が微妙に違うなんてことが起こるはずはない
最も合理的な薬剤選択があるならそれを実現すべきであって
アメリカのファーストチョイスが日本で使えないなどという現実はあるべきではない
電子カルテも
たぶん英語で書いて自費診療で運用するようになれば
インド人の書いたプログラムが一番安くて使いやすいだろう
日本語と日本政府がもはや「障害」になっている
健康阻害の原因なのだ
それでもなお世界の長寿国なのだから
なんだかすごいことだ