企業は恐ろしい
個々の社員は大した給料はもらっていないし幸せ度もさして高くないと思う
なのに企業本社の建物の豪華なこと
駐車場からして立派だし、守衛さんが威張ること
すごく広くてガラガラなのに小さな車は目障りなのか
ここには置くな、あっちに移動しろとか指導する
いいじゃないか、空いているんだしと思うが、指示に従うしかない
サインしろ、行き先をかけ、電話で確認がとれるまで待っていろ、
ゲストの札を下げろ、ゲートを通るときカードを通せ、なんて具合で
要するに自分の車で来るような位の下の人間は相手にしたくないらしい
大きな車できて正面玄関から幹部に出迎えられて入るような人が偉い人だ
私などは守衛さんによしと認めてもらうまで一苦労だ
中に入ると、おっと、やっぱりすごい
現代のお城だ
天守閣に登る感じ
豪華設備だ
各種飲料は無料、羨ましい、しかも誰も飲まないらしい、なんて贅沢
各種映画チケットの割引、しかし誰も買いにこない
会社の系列銀行のATMがしっかりとあり
ゴールデンウィークの入り口だというので結構な人
社員食堂は薄暗くてゴージャス
人口密度が低いなと感じる
これじゃ寂しい
張り紙を見つけた
「朝はおはよう、昼はこんにちは、夕方はお疲れ様です、なにか言われたら、元気よくはいと答える」なんていう文字が冗談ではなく並んでいる。え、冗談かな、やっぱり、わらえるけど、どういう種類の笑いなんだ。
ここは幼稚園なのか、あるいは高度な笑いなのか
一体誰に向かって何を言いたいのだろう
ここはコスプレ企業なのか
ーーー
コスプレ会場では「くのいち」の隣で中国軍精鋭が
勝手に写真を撮るマナーの悪い人を監視している
(と言いつつ、承諾を得て、くのいちを真下から撮影している「マナーの良い人」がいるのも、おかしい)
本当の軍服で
時間が来ると同僚の兵隊と交代する
日本語はわかるようなので尋ねると
中国正規軍だという
日本を守るためにやってきた
そ、そう
笑っていいのかなんだか奇妙な気持ち
ちょうどそれと同じような感じの
大企業本社であった