会社で儲けを生み出していないのに
総務、人事、経理、秘書などの、つまりは事務屋が
社長になるのはおかしいのだと
設計とか営業とか、つまり現場系が言う
そうだなあと思っていたが
やはり事務屋が強い理由はあった
わたしは自分は事務が好きだと思っている
同じ書類を100枚、宛名だけ変えて書けと言われても、
好んでやると思う
いつでもどこでも工夫は出来るからだ
しかし年をとっていろいろと学習した
事務の仕事の一部分はファイルして整理整頓することだ
いつの何関係の書類と言われたら
すぐに出せるようにする
実はわたしは手元に書類を残さずに全部
税理士に流してしまう
だからいつまでたっても頭の中にフォルダが出来ない
そして今回、急に必要十分なファイル・フォルダを作れと言われて
何をいくつ作ればいいのかよく分からない
今の時代ならばPCのむ中を全文検索すればいいといわれそうだが
検索語彙が確定していないとそれもできない
検索語彙の確定はあらかじめカテゴリーが出来ていないと無理だ
また
例えば自分で作って相手に提出した書類などは
原本を提出したら、そのコピーは手元におかないとあとで話にならない
いままでは、あちらが事務の本業なのだから間違いなないだろうなどと思っていた
しかし向こうだってこちらを事務の本業と思っているわけで
そうなると
簡単なことだけれどやはり仕事したことはコピーとかスキャンとかで順番にファイルしておかないといけない
現場の人達は、そんなことは誰でもできる、事務屋に任せておけ、などと言いたがる
しかしやってみなさいと言いたい
できないから
できないから、将来偉くなると分かっている事務屋になれないのだ
ーー
仕事の質を見ても
事務屋の気遣いはやはりプロである
たとえば現場の人がうっかりミスをしないように
鉛筆でメモを付けてくれるし
はんこはこことあそことか
何はいつまでとか
To Do リストを綺麗に作ってくれて
順番や重要度や
ダブルブッキングしたときにどちらを優先してどちらに謝るかなどすぐに判断出来る
価格比較表とか
業者ごとの、価格にでないサービスの違いなどを一覧表にしてくれる
それはつまり経営判断そのものだ
おまけに連絡先とかいちいち調べなくてもいいようにつけてくれている
どれもこれも自分でできることなのだけれど
いちいちやるのは面倒だ
そんな仕事を最短距離でできるように整えてくれる
秘書がいつも必要なわけではないのだが
ときどき必要になる
ーー
やはり人間の性質の違いなのだと思う
確実で信頼できるのが事務系なので
会社を任せるなら事務屋の方がいいと
10人中9人は思うだろう
社長は誰がなっても
事務屋とか秘書室がしっかりしていれば
実質は困らないのだ
たとえばオーナー社長が
急に病気になって、その子どもが社長になっても、
自分で判断するという誤りを犯さない限り、つまり無能である限り、
間違いはない