「丸の内仲通り」は、JR東京駅と皇居のちょうど真ん中を南北に貫く、石畳の美しい通りだ。2002年からの再開発で丸ビルや新丸ビルが建て替えられ、ティファニーやバーバリー、コーチなど高級ブランドが出店して、東京の新名所として国内外からの観光客を集める。
アエラは、この石畳の地下に「新東京駅」を造るとしるされた国土交通省の資料を入手した。実現すれば、現在は成田エクスプレスで50分かかる成田空港までの道のりが、37分に短縮される。
「新東京駅」は、新しい地下鉄路線の建設とセットで検討されている計画だ。新線は、京成押上線の押上駅と京浜急行本線の泉岳寺駅を結ぶ約11キロで、そのほぼ真ん中に、新東京がある。
押上で京成線、泉岳寺で京急線に乗り入れることで、新東京から成田空港(第2ビル)までは37分で、羽田空港までは22分で行ける。現行の東京駅からの所要時間はそれぞれ、50分と25分だから、特に成田へのアクセスがぐっと改善されることになる。
上海からの観光客が午後7時半の成田発の最終便で帰国する場合、午後5時ごろまで丸の内のブランド街で買い物ができる。一方、前日にロンドンをたって午前9時前後に成田に着いたビジネスマンは、午前10時から、丸の内や大手町での会議に出席できることになる。