睡眠障害 自殺危険は28倍 厚労省調査
睡眠障害や飲酒行動に問題がある人は、自殺する危険性が通常よりそれぞれ28倍、3倍高いことが、厚生労働省研究班の調査で明らかになった。
研究班は2007年12月~09年12月、自殺した76人(15~78歳)の生前の様子について、遺族から聞き取り調査を実施(複数回答)。うち49人について、一般人145人と比較検討した。
その結果、睡眠障害などのほか、うつ病などの気分障害は通常より6倍、死に関する発言をした人は同4倍、不注意や無謀な行為のあった人は同35倍も自殺の危険性が高かった。
国内での年間自殺者は、1998年以来12年連続で3万人を超えている。「自殺のサインを見逃さないよう国民への啓発活動が必要。かかりつけ医の診断能力の向上も求められる」と指摘している。