sick role 病人アイデンティティ

sick role 病人の役割

とか
病人アイデンティティ
とかいわれるものがある
たとえて言えば
ひどい失恋をして反応性にうつ状態となり
家族も友人も親切でお医者さんもカウンセラーも親切だったとすると
うつ状態は案外居心地がいいと無意識に思い
そのままうつ状態を継続する場合である
器質的病変が原因としてあり
結果としての病人の人生を引き受けなくてはならない人もいて
それもsick roleとか病人アイデンティティと呼ぶ
そうでない一部の人は
sick roleや病人アイデンティティの中に
疾病利得を見いだしている
それが本当に人生の利得かどうかは
考え方次第である
たぶん短期の利益か長期の利益かで
違いが出るだろうし
余命一年などという場合には
また特別な計算になるのだと思う
社会というものは
病人だけでは成立しないし
老人だけでは成立しない
病気を抱えながらもsick role ではない部分で生きている人もいる
ーー
頭の中の消しゴムという言い方があるが
頭の中に天秤があって
利害得失を判断している
頭痛で動けないと言えば利益があると無意識に思えば
実際に頭痛が起こり
疾病利得が発生する
その場合
たいていはたいして利得になっていない例が多いので
そこが問題になる
頭の中の天秤が壊れていて
間違った判断しているとしたら
どのようにして訂正できるだろうか
無意識のプロセスである限りは
難しいところがある