病名と病気のメカニズムについての考え方の共有
これが意外に大事
だってずいぶんずれている人もいるから
医学的理解と自分の常識的理解が
ずいぶんとかけ離れていると感じる人も多いから
その間を架け橋するような解説書が売れるということにもなる
それは医学書でもないし
病気解説書だけれども余り医学的でもない
世間の考える「病気」と「病気のメカニズム」に寄り添った形で説明している。
そのような具合で、医療モデルと一般常識モデルが疾病に関してずれてきているところがある。
たとえばDNA操作、クローン、死後の世界、意識の発生、意識の消滅、
こんなあたりのことを厳密に科学的に言ったのでは、
一般人にはやはり受け入れがたいものらしい。
そこで妥協的なものの言い方で安心させてあげる書き手が
何度でも同じ話題で本を書き続ける。
そういうものなのだろう。
しかしそのことが示しているのは、
人々の常識の範囲で腑に落ちる説明が聞けるかどうかが
意外に大きな問題なのだということだ。
大胆に言えば、科学は無視して、
前世でもオーラでも、スピリッチュアルでも、科学よりは分かりやすいようなのである。
これはどうしたことかと私には不思議なのだけれど、
しかし目の前に存在している患者さんが
自分の病気についてどのような言葉で説明されたがっているのかについて
理解することが大切だろう。
理解してもしなくても癌は拡大して多分6ヶ月で死に至るだろうと予測することはできる。
しかしそれはそれ。
患者さんが何をどのように理解するのかはまた別。
患者さんの腑に落ちるような言葉で語りかけなければならない。
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平家物語の昔には病気になるとお坊さんにお経を読んでもらったものだ。
現在ではまずそのような思考は受け入れられない。
お医者さんがお経を指示したらかなり特殊なことになる。
世界観のフレームが変化したのである。