中性的少女期から女性への成熟を拒否する形で
拒食症が現れることがある
中性的児童期の延長を無意識に願う
中性的児童期は建物の一階部分で
二階部分が性的成熟である
中性的児童期は生殖を前提としない
ただ自分の生存のために生きている
その点では完全で円満な存在である
生殖活動には必然的に他者との出会いが必要である
そのような現世的な理由で他者と出会い世界が構成されるなんて
児童期の純粋さから言えば許せない
人間と人間がひかれあうのは
性ホルモンのゆえではないのだと
信じたいのだ
人間は一階部分の中性的完成の時期を経てのちは
どうしようもなく隠微に堕落していくのである
完成された美しい一階建てのままでいたい
二階建てなんかになりたくない
純粋でいたい
その気持は分かる