聖マリアンナ医大:補助金不正、学長を解任

聖マリアンナ医大:補助金不正、学長を解任
 国の研究費補助金を不適正に使用したとして、聖マリアンナ医科大(川崎市宮前区)が、吉田勝美学長を解任していたことが3日分かった。同大によると、他にも教授2人の不適正使用が判明し、総額は約4700万円に上るという。明石勝也理事長らが同日午後、記者会見して発表する。
 同大などによると、吉田前学長は03~07年度の研究費の一部を使い、納入業者から商品券を購入したという。吉田前学長は「研究費は年度末までに使い切ることとされているが、年度内に終了できない状況が多々発生し、緊急避難的に購入した。私的流用は一切ない」と説明している。
 昨年11月、会計検査院による公的研究費の使用実地検査で発覚した。【笈田直樹】
毎日新聞 2009年3月3日 東京夕刊
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聖マリアンナ医科大補助金不適正使用:解任の前学長が反論 混乱、あらわに /神奈川
 聖マリアンナ医科大(川崎市宮前区)で3日、明らかになった国の補助金の不適正使用。明石勝也理事長が記者会見で謝罪する一方、解任された吉田勝美前学長が報道機関にファクスを送って反論するなど、学内の混乱もあらわになった。
 吉田前学長は「聖マリアンナ医科大学学長解任に関わる疑義について」と題した文書で、補助金での商品券購入は認めたものの、「内部調査委員会は学内で構成され、公平性を欠く」と主張。第三者委員会による再調査を求めている。
 大学によると、顧問弁護士らの内部調査委は昨年12月に設置され、教授ら計152人を対象に03年度以降の公的研究費を調べたという。その結果、大学側は「前学長は領収書がほとんどなく(使途が)明確ではない」と指摘。これに対し、吉田前学長は「06年夏に研究室を改造した際、書類を一部紛失した」と説明。2月25日に開かれた教授会では、吉田前学長の解任案を賛成39、反対4(白票5)で可決したという。【笈田直樹】
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病院関係者によれば、第三者委員会になればますます腐敗が明らかになるのではないかとの見方がある。