ロゼレム®錠8mg

概要 

米国での商品名はRozerem®。視交叉上核に存在するメラトニン受容体に作用する睡眠薬として初めて発売された。GABA受容体に作用するゾルピデムベンゾジアゼピン系睡眠薬とは異なり、習慣性や耐性を生じない。

2008年平成20年)2月29日、武田薬品工業は日本における製造販売承認申請を行い、2010年(平成22年)4月16日、ロゼレム®錠8mgが、厚生労働省の製造販売承認を取得した。適応は「不眠症における入眠困難の改善」であり、用法・用量は、成人に1回8mgを就寝前に投与となっている。2010年6月11日に薬価基準収載となっており、2010年平成22年)7月6日から『医療用医薬品』として発売されている薬剤。メラトニン受容体を刺激する『日本発の睡眠導入剤』となる。

効能・効果 [編集]

ラメルテオンは不眠症治療薬である。従来の睡眠導入剤と異なり、依存、乱用、離脱症状および反跳性不眠が生じない。そのため米国では向精神薬として規制されていない唯一の睡眠導入剤となっている。

ラメルテオンは高価な医薬品であるが、安価なサプリメントであるメラトニン製剤より、臨床上の効能が優れているのかどうかは確かめられていない。動物実験では、ラメルテオンはメラトニンよりも強い効き目を有していることが確認された。メラトニン製剤は安価だが、ラメルテオンは効果・効能が、ベンゾジアゼピン系睡眠薬等、他の睡眠導入剤より弱い。

禁忌 

フルボキサミン(日本での商品名:デプロメール®またはルボックス®)とは同時に服用してはならない。深刻な肝障害を引き起こす恐れがある。また、重度の不眠症患者、精神疾患を抱える患者に対して、武田薬品工業は、当該薬剤を使用しない事を推奨している。