脳の報酬回路

何が人を駆り立てるのかといえば

同義反復になるが
脳の報酬回路である
ーー
脳の報酬回路を拡大したものが
株式市場だとかの比喩を言えば
意味不明ながら何となく通じるのだと思う
いろいろな思惑、妄想、錯誤などを含みながら推移する
自分たちで売り買いしていながら
上がった下がったと一喜一憂する不思議さ
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報酬回路も脳の回路であるから当然間違いが起こる
いや、間違いの方が多い
そう考えると人間を動かすものは欲望である(これもトートロジー)とと同時に妄想である
妄想は一部は個人的なものであるが
一部は集団的なものである
集団的な妄想は妄想とは言わず常識として共有されている
個人的な妄想だけが妄想と言われる
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妄想に駆り立てられた人間は自分を妄想症とは思わない(これも定義そのもの)ので
周囲の人が困り果てる
説得も証明も否定される(これも定義から)
その結果として
夫婦の一方が、また会社の上司または部下がノイローゼになる
妄想症の人自体は自覚としては健康そのものである(これも定義から)
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どうして明らかに不合理なことを信じ込んでいられるのか
間違いかもなと一ミリも思わないのはなぜなのか
非常に不思議である
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思考の節約という原則がある
原因は二つと考えるより一つと考えたほうが考え易い
節約しすぎて妄想にハマる
邪推というものである
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インクのシミが何に見えるかと聞くのは大変きわどい
インクのシミに決まっているのだが
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妄想に駆り立てられた人たちのエネルギーは素晴らしい
疲れることを知らずに妄想している
そのエネルギーで発電でもして欲しい
無尽蔵のパワーである