イラン制裁強化法

 イランの核開発に対する国際社会の制裁は新たな段階に入っている。展開によってはイランへの金融制裁発動=イラン原油の輸入停止などの事態も想定される。
 6月9日、国際連合はイラン制裁の追加措置を含む安全保障理事会第1929号決議を採択した。
 7月1日、オバマ大統領は米議会が可決したイラン制裁強化法に署名し、国連制裁を上回る米国独自のイラン制裁が発効した。米国はEU、カナダ、オーストラリア、日本などに独自の追加制裁を求めている。
 これを踏まえて、EUは7月26日に独自制裁を実施した。初めてエネルギー分野の制裁が盛り込まれ、石油精製やLNG(液化天然ガス)製造にかかわる新規投資や技術移転が禁止された。
日本はどう対応するのか。米国の要請に対応し、EUの制裁を横目で見ながら、それより穏健な方向で、国連安保理決議第1929号にプラスした独自制裁を秋口に実施することが予想される。
 日米同盟を堅持するという立場の日本だが、イランとの関係は良好であり、イラン指導者の子弟が日本に留学するなど、両国の交流は活発である。日本の原油輸入先としてはサウジアラビア、UAEに次いで3位。原油輸入量の約12%を占める重要なエネルギー供給国だ。日本には苦い経験がある。06年に米国の圧力もあり、アザデガン油田権益の65%を放棄したが、その分を中国が09年にそっくり獲得した経緯がある。
 仮にイラン原油の輸入停止という制裁を日本が実施しても、その原油を「爆食」中国が購入すれば、実効性が薄れる。米国とイランの狭間で、日本は困難な立場に立たされている。
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というような記事があった
そろそろその秋口なのだろうと思うがどうなるのか