うつ「労災」認定迅速化へ、来夏までに指針改正…厚労省

うつ「労災」認定迅速化へ、来夏までに指針改正…厚労省
うつ病|職場ストレス|労災認定|判断指針改正|メンタルヘルス
2010/10/18(月) 厚生労働省は、業務上のストレスが原因でうつ病などの精神疾患になった人の労災認定を迅速化するため、労災認定の「判断指針」を改正する方針を固めた。
現在、平均8・7か月(昨年度)かかっているが、申請者から「治療や職場復帰が遅れる」との声が出ていた。同省では6か月以内の認定を目指す。15日から始まる専門家の検討会で協議し、来夏までの改正を目指す。
現指針は、ストレスの原因となる職場での具体的な出来事について「対人関係のトラブル」「長時間労働」などと例示した一覧表を基に、ストレスの強度を3段階で評価。その上で、職場外のストレスなどと比較し、職場の出来事が精神疾患の有力な原因と判断されれば原則として労災認定される。
同省は、申請から原則6か月以内に判断するよう労働局に求めているが、職場の同僚など調査対象が広く、目標を達成できないことが常態化。労災保険の支給も遅れていた。
改正案は今後検討されるが、同省では、月に何時間働けば長時間労働に該当するかを明示するなど、指針を具体化したり、事務手続きを省略したりすることを想定している。
精神疾患が原因で昨年度に労災申請した人は1136人(前年度比209人増)と急増している。
(記事提供:読売新聞)