解決志向アプローチの仮説は、およそどのような問題も永遠に続くことはない、どんなに深刻に見えても、問題が起きていない時や問題が比較的軽度の時、すなわち例外があるということである。その「例外」の状況から、解決の糸口を見つけていく。解決をささえるものの原因を複数見つけだし、拡張させ良循環させることである。
寝ている間に奇跡が起きて問題が解決してしまったとしたら、朝起きて、どんなことからそのことに気づき、そのようになったら、どうしますかと尋ねて、解決した状態をイメージさせる方法である。解決した状態がイメージできたら、その解決行動を作りあげるべくこれまでと異なった問題に対処するパターンを導入していく方法である。
SFAでは、まず、クライエントの問題を傾聴しながら、コンプリメント(労う、認める)を十分に行い、例外(クライエントの問題が起こっていない状態)や解決の手がかり(リソース)をクライエント自身が探索できるように、様々な質問を行う。それから、ウェルフォームドゴール(よく形成されたゴール)について話し合う。SFAの質問には、ミラクル・クエスチョン、コーピング・クエスチョン、スケーリング・クエスチョンなど特徴的なものが多く、クライエントとカウンセラーとの関係性のタイプを査定し、それに応じて質問や提案を選択する。最後に次回までの提案をし、次の回の面接では、「何が良くなったか」を詳しく尋ねるという流れをたどる。
うまくいっているのなら、変えようとするな。
もし一度やって、うまくいったのなら、またそれをせよ。
もしうまくいっていないのであれば、違うことをせよ。
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問題の原因がわからなくても、人には問題を解決する力を持っている
カウンセラーは、その何気ない会話の中から、クライエントの持っている力(リソース)を見つけ出します。
場合によっては、カウンセラーは過去の問題に軽く触れることもあるかもしれませんが、負担をかけないようにして、クライエントのリソースを見つけていくのです。
心理療法の多くは問題となる症状や行動の原因を追究して、改善していくものですが、この解決志向アプローチでは、未来の解決した姿を構築して、短期間で改善を目指します。
SFA(Solution Focused Approach;解決志向アプローチ;解決志向短期療法)
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インスー・キム・バーグの解決指向アプローチ
我々が無意識に選択している
戦略を具体的に明示しているように思う
我々が無意識に選択している
戦略を具体的に明示しているように思う