人がモノを買う3つの理由と、
6つの性格パターンを知っておこう
あなたはヒトがモノを買う購買心理について、ご存じだろうか。この部分はビジネスを行ううえで非常に重要な要素となってくるので、とくによく理解してもらいたい。
「ヒトがモノを買う3つの理由」について知っておく
そこでまずは大きなポイントとなってくる、「ヒトがモノを買う3つの理由」について、しっかり頭に叩き込んでおこう。この3要素は、Webサイトにおけるセールスコピーライティングを行ううえで、絶対に忘れてはいけないポイントとなる。
1)ヒトは、「痛みから逃れたいがため」にモノを買う
たとえば、就寝中の深夜に電話がかかってきて「今から来てくれれば車を抽選で1台プレゼントします」と言われても、疲れているから行かないと断る人が多いはずだ。あくまで抽選なのだし、そんなものに当選するはずもないと。
しかし、「あなたの車が盗まれそうだ」となれば、ほとんどの人が駆けつける。
人は「失うこと」つまり痛みのほうに、より反応するのだ。
2)ヒトは、「快楽を得たいがため」にモノを買う
人は苦しいダイエットは嫌いだが、寝転がったままブルブルとお腹に振動を与えられる機器ならば、ラクをして痩せられるから歓迎する。そういった快楽を伝えるようにするといい。
このとき、快楽を伝える前に、「太っているデメリット」という痛みを伝えておくと、より効果的だ。
太っていたら恐ろしい成人病に罹りやすいが、この商品を使えば苦労することやせられると言われたら、多くの人が買ってしまうだろう。
痛みと快楽の部分をバランスよくコントロールすることが大事。
基本的には、痛み8に対して快楽2くらいがベター。痛みの解消も、快楽の獲得も、どちらも得られるということを文章の中でうたっていこう。
もちろん、これはあくまで基本。商品によっては割合が異なってくる。
3)ヒトは「時間を短縮したいがため」にモノを買う
人間というのは基本的に怠け者なので、その商品やサービスによって時間が短縮できるということを訴えられれば、モノを売ることは簡単だ。
たとえば、「この高性能掃除機によって、掃除時間が今までの3分の1になる!」というようなコピーが効く。
セールスコピーライティングでは、その商品やサービスによって、いかに時間を短縮できるかを打ち出すことが鍵となる。
以上の3つの購買欲求は、誰でも共通に持っている。Webサイトの文章を作る際には、この3つの理由がすべてカバーされているかどうかをチェックしてほしい。
「ヒトの基本的な心理構造である
6つのパターン」を知っておく
人間のタイプは、最終的に6つに分類することができる。
様々な個性があるようでも、人間の性格は6パターンしかないのだとわかれば、セールスコピーライティングが格段にやりやすくなる。そして、この6パターンすべてに響く文章が書ければ、大きな反応を引き起こすことができる。
今回は、その6パターンを説明していこう。
まず、6パターンとは次の通りだ。
1)目的型の人
2)情愛型の人
3)友和型の人
4)親分型の人
5)堅実型の人
6)行動型の人
以下、(1)から順番に解説していく。
1)目的型の人
その商品やサービスを買った場合のメリットによって動くのが目的型の人。逆に、メリットが明確に見えないとなかなか動かない。「これを買うと、あなたの○○な悩みが解決します」「このサービスによって○○がかないます」ということを明確に示すといい。
2)情愛型の人
人間性や愛情によって行動するタイプ。文章の中に、人に対する心遣いや熱い思いなどが入っていると行動してくれる。たとえば、つらい経験を乗り越えて今は成長したというようなドラマが入っていると、いい反応が得られる。
3)友和型の人
みんながやっているから自分もやらないといけないと思うタイプ。「芸能人の○○さんが愛用しています」「プロ野球の○○選手が使っています」というセールスコピーがあると、「では自分も使ってみよう」と考え行動を起こす。
4)親分型の人
このタイプは「自分が大将」と考えているので、褒めてあげることで動く。たとえば、「今でも充分に美しいあなたが、この商品を使ったら、さらにとんでもないことになります」と言われることで「じゃあ、買ってみようかな」と考えてくれる。
5)堅実型の人
このタイプは自分の考えを曲げないため、丁寧な説明がないと不安が払拭できず、なかなか行動に移してくれない。このタイプに、表面だけの情報で商品を売ることはまず無理。商品の良さを1から10まで、文章で語る必要がある。
6)行動型の人
行動型の人は負けず嫌い。「あなただったら当然できる」ということを打ち出してあげるといい。「この商品を使えば、あなたは英語が上達して当然です」と言われることで、「じゃあ、やってやろうじゃないか」と動いてくれる。
基本的に人間の性格パターンはこの6パターンしか存在しない。ただし、この6パターンの性格が、どの人間にも複雑に入り交じっている。だからこそ、できあがった文章が、この6パターンの性格にバランスよく届いているかどうかをチェックしていくことが重要。
6タイプそれぞれに響くツボが入っていれば、それは強力な武器となる。わざわざターゲットをタイプ別に絞り込む必要などないのだ。
「ヒトを行動に駆り立てる文章の3大前提」を知っておく
さて、次回から、いよいよセールスコピーライティングの実践に入ることになる。
あなたが、「そんなことをしなくたって私にはモノを売るスキルがある」というのなら、これ以上読み進めることを無理にすすめはしない。
しかし、モノを売るのが得意な人が、さらに上手な文章を書けたら最強だ。なぜなら、セールスコピーライティングは、世界中のどこにいても紙とペンさえあればできる。オフィスを借りる必要すらない。もっとも簡単で、もっとも効果的な手段なのだ。
セールスコピーライティングをマスターするために、心に留めておいてほしい重要なことが3つある。
マクスウェル・サックハイム賞というアメリカの広告賞で有名な、広告の巨人、マクスウェル・サックハイムが残したメッセージだ。
1. お客様は、あなたの広告は見ない
2. お客様は、あなたの広告を信用しない
3. お客様は、あなたの広告を見ても行動しない
こんなことを書くとなんとも絶望的な気分になるかもしれない。しかし、心配はいらない。だからこそ、セールスコピーライティングが生きるのだ。
Webサイトにおける、秀逸な文章が書けたら、ライバルに大きな差をつけることもできる。
Webサイトに限らない。メールマガジンを書くときも、インターネット広告を打つときも、紙媒体などの広告を考えるときも、セールスコピーライティングのノウハウは強力な武器になる。