網膜の「マップ」と脳の視覚領域の「マップ」は、精密に1対1で対応しています
この対応関係は「2段階」で完成します
第1段階は「網膜の鼻側の神経ほど脳の後ろ側、網膜の耳寄りほど脳の前側」という「おおざっぱなマップ」です
これは「エフリンとWntの発現量の作る2次元マップ」です
簡単に言えば「脳の視覚野でエフリン=X、Wnt=Yの点にある神経は、網膜でエフリンレセプター=X、Wntレセプター=Yの点にシナプスを作る」という感じでしょうか
このマップは先天的なもので新生児に視覚があるのはこのお陰です。
しかし、網膜と脳の神経は「多対多」の対応がありこのマップは解像度が高くありません
第2段階として生後、学習(視覚は、ただ観るだけですが)により「1対1の関係」が強化されマップの解像度が高くなります
このような「脳の発生の原理」は視覚以外の脳の学習機能に共通のものなのでしょう
これは免疫に似ています
先天的に免疫グロブリン遺伝子VDJ再編成で作られた「抗体の多様性」が病原体に出会う(学習する)ことで、特定のクローンが選択され、不要なクローンはアポトーシスして 「抗体の親和性が成熟する」という現象です
・・・・・すると、精神医学の「トラウマ、パニック症候群、偏執狂」というのは免疫学的には「アナフィラキシー・アレルギー」ということになるのかも?