採録
一旦金持ちになったら、好きなことが言えます。スチュワート・ワイルドはこのような「自己啓発」方面の作家であり、講演師でもあります。一日の講演に何万人と人を集める人気講演者の一人でありましょう。
私も時々宝くじを買いますが、当たらないだろうと思って買うと当たらないそうです。きっと当たるだろうと思えば当たるそうです。ばかばかしい。よくこのようなことを図々しくも言えるもんです。
「豊かさは本来いたるところに存在している。人生におのずから流れ込んでくるはずのものです。生きていると、とくに努力しなくても、楽しいことがひとりでにやってきたりするのと同じです」
お金も、考え方ひとつで、いかようにも入ってくると言っています。「お金もうけなんて、べつに大仕事ではない」とも言っています。「拾い物」に集中すると、落ちた財布を何個もみつけることができると言っています。ロンドンでは向こうからハンドバックが飛んできて、中に身分証明書があれば返すのだと言っていますが、ないものだから、神が自分に与えてくれたものだと思って、ありがたく現金をいただいたといっています。日本だったら警察に届けるでしょう。スチュワート・ワイルドは横領罪で捕まるでしょう。
私のように貧乏だと嘆いているような男はいつまで経っても貧乏から抜け出せないと言っています。貧乏が張り付いた男にはお金は敬遠して寄り付いてこない。これは、まあ当たっているかもしれない。スチュワート・ワイルドの対処法は金がなくても、「うなるほどお金がある」と思い込むことだそうです。すると金がどんどん入ってくると言っています。よく言うように、女のいる男は女ができるが、女のいない男は女が寄ってこないと同じことかもしれません。
「あなたに見合うだけの正当な報酬を要求することが、豊かさの大事なポイントです。本来控えめに請求して自分をおとしめることがないように、心に言い聞かせてください」
私も占い代500円では安いのかもしれない。H女史のように一回50万円くらいにすればありがたみも出て、真実っぽく思われるのであろう。これには相当あつかましさが必要で、気の小さい私にはできそうもない。
最後に「チクタク人間(私のように生真面目で、気の小さい人間)」から「ユニークで非凡な人間」になるための練習を公開しています。レストランに行って、払いのときに「ポテトが少し冷たかった」とか難癖をつけ、料金をまけさせることをすれば、「世間の常識」から解き放たれ、「創造性」が漲るそうです。