困難がいまここにある
現実的な回路で何とか解決しなくてはいけない
それはそうだ
しかしまた一方で心の中で解決もしなくてはいけない
現実の困難に際して
裏切った人もいて
人間不信も生まれる
なぜ現実はこのように苛酷なのかとの問いも生まれる
それらの問いに対して心の手当をしなければならない
傷は乾いてしまうことがない
いつまでもなまなのだ
忘れるには時間がかかる
そんなに悪いことばかりではない
悲観的になりすぎてもいけない
正確な認識には技術が必要
自分のことは見えないことも多いものだ
つらい時には一時的退却も必要
しかしそれは一時的なもので可逆的だ
退却の時に新しい何かが生まれる
たとえば新しい人間関係も生まれるし
新しい趣味に出会うこともある
つまり新しい自分に出会うこともある
困難を乗り越える思考は
別の見方ができないかと
視点を変更してみることである
困難に際しては
思考は固まりやすい
同じ回路を何度もめぐるものだ
視点の変更ができないなら
一定の視野狭窄があると考えていいだろう
多角的な検討ができているか
多面的な評価ができているか
裏側からの評価はできるか
思考実験として否定もするし肯定もするし斜めからも見ることだ
現実を解釈するとはそのような多面的な思考なのだと体験すること
それが困難を乗りきる思考である
写真をぱちりと一枚撮っておしまいというよりは
たくさんの角度から写真を撮ってコラージュを作れば
その一枚の限界を超えることができるはずだ
写真をコラージュするよりは
手書きをコラージュすればもっと柔軟な表現ができる
ピカソの絵のような自由さだ
たった一枚の写真で
これが真実だとか
これが現場だと言い切るのはあやしい
そんな感覚で
いくつもの写真を使って
「現実を再構成してみよう」
それが困難を克服する思考である
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現実は本当は客観的ではない
構成的といってもいい
主観が構成するものなのだ
だから何度も現実を再構成してみよう
そのうちあなたは成長する
苦しい現実を超えることができる