いがみの権太とごんぎつね

歌舞伎の義経千本桜で三段目に「いがみの権太」が登場する。
前半部では手のつけようが無い悪党だが、最後に家族ともども主君のために命を捨てる善人である事がわかる。「モドリ」とよばれる歌舞伎の技法であるが、権太の場合は、父親に刺されたのち本心を吐露し、母親に抱かれながら死んでいくという役柄で、肉親の情愛が強調されるほど、権太の自己犠牲が悲劇性を帯びてくる。
新美南吉の童話「ごんぎつね」は筋も似ているし名前も似ているので関係があるのかもしれないと思った。

権太といえば悪党のことで
そこから
ごんぎつねという呼び名も出たものだろうか