二宮尊徳-2

二宮尊徳の世界観は
自然または天道は秩序の崩壊の傾向を持っている、その一方、
人道または人の努力は秩序を建設し維持するとまとめられるらしい。

自然の法則を上手に利用する賢明さがあった。

危機に直面しても動じることはない
こつこつと努力する以外になすべきことはない。
どの方向に努力するかは冷静で合理的な思考が必要である。
しかし主には飛躍のない再建の道である。

これは世直しではなく立て直しである。

*****
辺縁的なものに対する感覚が芸術に強く関係しているが
一方で、中心的な感覚が中心の芸術もある

ピカソは辺縁的で前衛的である。ゴッホも。
役員室に飾られている富士山の絵は辺縁的ではない、中心的である
東山魁夷や平山郁夫はもっぱら中心的である、辺縁的ではない

会社の役員室に置きたい絵は何か。安心して初対面の人に紹介できる、
名刺代わりになる絵、それが中心的な芸術である。

立食パーティで中心に位置する人たちの芸術と辺縁に立つ人たちの芸術を
大まかに区別できるだろう。

二宮尊徳は決して辺縁的人物ではなかった。
世俗的で中心的な感覚を持っていた。それが執着気質である。