『経済は一流』作戦

大田弘子。
経済財政分析担当大臣としているものもあり、経済財政担当相としているものもある。
「日本は『経済は一流』と呼ばれる状況ではなくなった」と国会で発言。

私としては、竹中さんに続いて、アメリカ人であることが分かった、と評価している。

新聞記事によれば、直接には、
2006年の世界の総所得に占める日本の割合は24年ぶりに10%を割り、
1人あたり国内総生産(GDP)は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で18位に低下した
ことなどを根拠としているらしい。

国民としては、そんな順位は気にしていない。
日本国憲法にも、人間の尊厳は書いてあるが、国際比較は書いていない。
18位でも何位でも幸せになれるに決まっている。
耕す国土はあり、江戸時代からの生活文化の記憶もある。
ましてや平安貴族文学の伝統がある。

まあ、そんなことを言いつつも、マクロ指標も無視できない。
最低、ギリシャに負けるなとだけ言っておこう。
ユーロの中の、ギリシャみたいな位置がいいだろう。

誰とも付き合わなければ、日本という国について考えることもないけれど、
外国に出れば、やはり、国というまとまりで考えたりする。
がんがん来ている国がある中で、
国としてこれでいいのかと不安にもなる。取り残される不安。

アメリカの公共事業としての戦争に適当に付き合えというのも
まあいいけれど、
日本の利益だって少しは考えてほしいものだ。
昔は、アメリカのミサイルにテレビカメラがついていて、
百発百中とか言って喜んでいて、
その部品にはソニーマークが入っていたりした。
最近はどうか知らないが、ソニー自体がサムスンから買っていたりしたのだから、
多分、その関係ではあまり儲かっていないのではないか。
戦争に便乗しろという話ではなくて、
ハイテクやエコ分野で生き残れるかという話だ。

京都議定書にしても、それを積極的に考えて、
「ハイテク競争を仕掛けてひとり勝ちする」くらいの勢いならいいけれど、
そうでもないようで、オイルショック以降、もう日本は充分にエコ努力しているから、
現在を出発点にして比較するのは不利だとか言っている。
それはアメリカの言い分にすぎないのであって、
日本の技術を高い金で買わざるを得ないくらいの高いハードルにしてしまうのも、
一案だと思うのだが。

正直言って、増税なんかしなくても、インフレ誘導すれば、いいだけのことだ。
貨幣をたくさん印刷すればいいだけのことなのだ。
「それはどうか……」といっても、
よその国はそんな感じでイケイケなのだ。
これこそ、他国並みを実現したい。

普通に考えて、金利差がこれだけあると、
円で借りて、すぐに外貨に投資してしまう。
日本の不動産は外資に買い占められつつある。
日本の会社に設備投資する意欲はない。他に利回りのいい投資先があるから。

金利を上げて、インフレ気分にして、利回りのいい投資先にならなければならないが、
そのためには、「日本人が」日銀総裁になってほしい。いままでは多分、アメリカ人だった。
そして、財務省に「日本人に」なってほしい。
現在、アメリカ人である。

昔は、60億の人口を人類が養えるとはとても思わなかった。
現在実際に何か食べている。
天安門広場に集合していた自転車軍団がいまは自動車になっているのだ。
日本の戦後経済成長よりも早く、当時の日本の10個分のエネルギーが、うなりを上げている。
とても考えられないことだ。
しかし技術革新は早い。もっと早くなる。
適当に借金しても、将来は充分に返せるだろうと思う。
大正時代の1000万円がいまどれほどの価値であるか、考えてほしい。すぐに返せる。
一万円札を大量に印刷して、バイオとエコに集中投資し、
ぶらぶらしている若者の目を、
インセンティブでギラギラさせてしまおう。

公文式があるのだから。
文系理系をやめて、バイオ組(京大・大阪)とエコ組(トヨタ・名古屋)に分けて、
段階的に集中学習させる。
東京は金融と行政に特化。

経済は一流で、文化は超一流と言われたいものだ。
このまま悪くすると、グアム島やサイパンみたいな位置づけになる。
本当にギリシャだ。
バリ島みたいな観光で何人養えるか、数えてみたらいい。

英国が支配したインドの歴史を思い出す。
金利とインフレなど矛盾したことを書いているが、
デフレがそもそも矛盾したことだからだ。
技術革新に信頼を置いて、元気を出そうよと言いたい。